安産のお灸

■胎教

東洋の思想では誕生した赤ちゃんを満年齢の0歳とせず、数え年で1歳としていました。
つまり、受精卵のときを0歳とし、胎児のときから一人の人間として認めていたわけです。
たった一個の受精卵が母親の子宮壁に着床して、3000gの新生児となって誕生するまで、約280日。
その間、胎児は40億年ともいわれている生物進化の過程をたどり、1日で1000万年以上の進化をしていることになります。
最近になって、妊娠時期の過ごし方が新生児の先天的な人格や体格・体質に深く関係があり、「胎教」の大切さが言われ始めましたが、東洋の思想では当たり前のことでした。
「胎教」と聞いて、何を思いますか?
ゆったりと胎児に話しかける、音楽を聴く、適度に体を動かす......。
助産師さんに聞くと、「何でもいいですよ。お母さんが好きなこと、気持ちいいと感じることを赤ちゃんと一緒に楽しんでください」といいます。


■胎教としての安産のお灸

「たんぽぽはりきゅういん」では、そのひとつとして【三陰交】のお灸をすすめています。
これは「安産のお灸」として、昔から知られていることです。
「安産のお灸」をすえることによって、良い子が育っているという安心感を得てもらいたいのです。
そして、胎児のときからすでに子育ては始まっていると感じてほしいのです。。

【三陰交】のお灸はすえることによって胎動を感じます。
これは胎児が喜んでいる証拠です。
具体的な効果としては、母体の血液と羊水をきれいにすると言われています。
赤ちゃんは、胎盤から臍帯を通じて酸素と栄養素を母体の血液からもらっています。
ですから、母体の血液がきれいというのは赤ちゃんとっては食べ物と空気がよいということです。
また、赤ちゃんは羊水の中にうかんでいて、その羊水を飲んだり吐いたり、おしっこをしたりしています。
ですから、羊水がきれいであるというのは、赤ちゃんにとっては居住環境がよいということになります。


■私の体験談

一人目の子を産んだときのお話です。
妊娠5ヶ月から三陰交のお灸をはじめ、何のトラブルもなく予定日を迎えました。
しかし、まったく生まれる気配がありません。
毎日、散歩や体操をかかさずいたのですが、
「一人目は遅れるっていうしなぁ・・・・」
と気軽に考え、とりあえず、【三陰交】の多荘灸(300荘)をしました。
お腹がぐるぐると動き、恥骨のほうに何かが押しつけらるような感じがしましたが、その後は何の音沙汰もありません。

42週をすぎると過熟児といい、胎盤や羊水が悪化して胎児にはよくないと言われています。
私の通っていた産婦人科でも、「42週を過ぎて産まれないときは、帝王切開で」というきまりでした。

どうしても、自然分娩がしたかったので、その後も、毎日15荘のお灸を続け、散歩をし、動いて動いて動いて、赤ちゃんが出てきてくれるのを待ちました。
そして、明日がタイムリミットという日(予定日から14日経過)、陣痛らしきものが・・・・。
初産なので、産まれるのはまだまだと自分に言い聞かせ、31荘のお灸をすえてから、病院へ行きました。
その後、無事出産。
予定日から15日過ぎていました。
そのときに、横にいた助産師さんがポロッと言った言葉、
 「わぁ、先生、羊水がきれいですねぇ。」
当然、西洋医学の常識からいうと、予定日から15日も過ぎた羊水はたいてい濁り始めているといいます。
それが、きれいであったので、びっくりし、思わず出た言葉なのでしょう。
それを聞いた時、「あぁ、安産のお灸をしていて本当によかった」と思いました。


■三陰交について

【三陰交】というツボは、婦人科疾患に多くの影響をもたらすつぼです。
よって、胎児の安定していない5ヶ月未満の妊婦にすえると、流産へとつながることがあります。
しかし、不思議なことに、胎児が安定した5ヶ月以降の妊婦にすえると、いい子を育て、安産へと導くのです


■安産のお灸の方法

方法:胎動を感じる5ヶ月頃から出産までの間、左右の『三陰交』に半米粒大の灸をすえます。
壮数:妊娠5ヶ月は5壮、6ヶ月は7壮、7ヶ月は9壮、8ヶ月は11壮、9ヶ月は13壮、10ヶ月は15壮、これを目安にします。

食事と入浴の前後30分間は避けてすえます。
お灸を続けるとカサブタが大きくなって熱感が弱くなりますが、大きさは変えず、場所もずらさないようにします。

基本的には、もぐさをひねってすえる「直接灸」と言われるものです。
どうしても熱いのが苦手とか、やけどの跡が気になるという方は、ほんのりと温かい温灸をすえてもらっています。


お産当日の三陰交のお灸

初産の時には、陣痛が始まると今にも産まれるように感じて、助産院や産科医院にすぐ行かなければとあせりますが、安産するためには落ち着いて左右の『三陰交』に31壮のお灸をすえてから行くようにします。
こうしてお産に備えると、やがて規則的な陣痛が始まり初産のケースでも30~40分、遅れても2時間以内には安産できます。
しかしごくまれに、本格的な陣痛が始まらずに弱ってしまう微弱陣痛のケースがあります。

産科医院では陣痛促進剤の投与をされるケースですが、この時は、左右に300壮の灸をすえると、自然な陣痛がつきます。
しかし、現在のお産事情では、自宅分娩でない限り難しいと思われます。
そのときは、産科のお医者さんの指示に従ってください。


■同時はり治療のすすめ

また、なかなか赤ちゃんが出来にくかった人、前回のお産でトラブルがあった人、自然なお産をしたいと願う人には、同時にはり治療もおすすめしています。
このはり治療は、東洋医学思想に基づく、『脈診』を中心とした診断による治療(経絡治療)です。
経絡(気の通り道)のバランスを整えることによって、さまざまな症状(つわり・むくみなど)を緩和し、早産や妊娠中毒症などのトラブルを予防します。
胎児の健やかな成長も応援します。


尚、別途治療費が必要です。

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